デザインの輪郭 【172】
NO BOOK,NO LIFE!
bookmobileは旅を続けます。 本との出会いで成長していきます。
【付加しないことが価値】
■究極の一文(この本どんな本)
【 ものの内側から出る適正な力の美を「張り」といい、そのものに外側から加わる圧力のことを「選択圧」という。 ものとその周りにある環境との関係が、そのものの輪郭を決めていく。その輪郭を見いだすのがデザイナーの仕事である。 】
もの=個人、輪郭=強みや個性、デザイナー=自分に置き換えてみましょう。
いくら優秀でも、環境によっては「合う・合わない」がある。 だから、自らがデザイナーとなって、その環境のなかで輝きを放つ個性をデザインしなければいけない。 上司という立場であれば、環境に合う部下の強みを見つけなければいけない。 そんなふうに思いました。
そして、見た目や気持ちに「張り」がある人は、やはり、困難やプレッシャー(=「選択圧」)を跳ね返そうとしています。
■お知恵を拝借(実行すること)
- 僕はひとつのアイデアしか出しません。 選ばせるためにデザインすることは、結局はクライアントのことを考えていないんじゃないかと思うんです。 (P.202)
- 単純に生きる。 生きるためにやることは、単純です。日常では、生きるためにやっていないということ、それが複雑です。 (P.274)
- 最小限で生きる。 最小限で生きることは、とてもリッチなこと。 ものが増えていくと、気持ちも淀んでくる。心が詰まっていく感じがする。風が流れなくなっていく。心に吹きだまりができていく。 ものをたくさんもっていることはかっこわるい。 (P.116)
■今回のMVP(Most Valuable Phrase)
【 インタラクションの欠如はインテリジェントに見えない 】
■ぐっときた(DEEP IMPACT)
- アイデアのもとは消さなければいけない。ものがアイデアを語ってはいけない。 誰もが共有する日常の行為を使って、私たちはデザインで詩を書こうとしている。 あたりまえだからこそ深く、どうでもいいくらい無自覚に、からだが知っている共感の美を探そうとしているのだ。
- 「自分を打ち出すだけの句は醜い。 主観を消し、淡々と描写してこそ人びとの深い共感をよぶ」 (高浜虚子「俳句への道」)
- 日常の中で、あたりまえに、「わかっていそうで、わかっていなかった」ことをデザインでやりたい。 「なんで白いご飯がこんなにうまかったんだろう」って気づくようなことを。 あたりまえの価値に気づくことが最も感動的だと思う。
■今週読んだ本(34〜37)