人を見る目がない人 【129】

NO BOOK,NO LIFE!

一冊の本を一つの旅のように伝えます。新しい出会いによって少しずつ前進します。


【第六感を信用しない】


人を見る目がない人 (セオリーブックス)


みどころ

  • 【人は集まると、それだけで合意しようとする雰囲気が生まれる】 「集団的手抜き」とか「集団エゴイズム」と呼ばれる現象。 人はただ集まるだけで、不正確な情報とステレオタイプ的な判断が、うなぎのぼりに増えていく。
  • 決めるのは全部自分(100%権限)、もしくは、決めるのは全部他人(10%権限)・・そう思っているとき、人は人を特に見誤りやすくなる。70%権限があるという状態(間違えたくない)のとき、人はもっとも正確に相手を見抜くことができる。 人間は、無関心すぎる相手に対しては、安易にポジティブになる傾向がある。いちいちクリティカルに判定するのが面倒くさい、【ケチ脳】だからである。
  • 短期記憶のメモリースパンには、個人・年齢差がない。長期記憶は、別名「記憶の図書館」と呼ばれる機能であり、頭のいい人は、記憶の図書館の「本棚の数」が少ない。単なる物知りなのではなく、情報の整理整頓がきわめてうまい人。 


目的地

  • 人間は、ほとんど主観でしか人間を見られない。 / 初対面でビビっと働く直感、第六感は、自分自身のエピソード記憶と強く関連している。残念ながら、正確に相手を見ているわけではない。 / 知識や直感による、トップダウン的な人間観察は、私たちの脳の構造が、基本的にかなりの【ケチ】であることに由来する。心理学では脳の「節約原理」などと呼ばれている。 / ステレオタイプ(固定観念)的に相手を「歪めて」見ることで、人間は自尊心を保っている。そういうエゴイズムは深層心理で働くものだから、自分の偏見に気づきにくい(気づきたくない)


標識

  • ケチ脳、集団的手抜き、フレーミング効果、50%効果、両面提示効果、あいまいさへの耐性


急停車

  • 相手の行為について一方的に評価を下す目線だけでなく、まずは無条件に、相手のことを心の中で肯定してみる。
  • 相手視線と自分視線という二つの眼を意識している限り、生得的なケチ脳はかなり抑制される。


先日、褒め殺し合いの飲み会(笑)で「(プレゼンテーションのときの)立ち振る舞いがいい。話しの句読点を打つところがうまい」と褒められました(汗)!
そのときに、「いつも、相手の立場に周ったときにどうなのかを考えています」と答えました。 (酔っていたので調子にのってます)
(まだまだできているとは決して思いませんが) 【自分だったらイヤなこと】は、なるべくしないように心掛けています。
  


新しい出会い

  • ピグマリオン効果。 「絶対に嘘はつかないで」より「あなたは正直だから好きよ」
  • 修羅場に強い人。 修羅場を「修羅場っぽく」しない人。どんな窮地に追いやられていても、人間関係だけはこわさない配慮を最後まで通せる人。

今週読んだ本(138〜139)

少女 (ハヤカワ・ミステリワールド) 贖罪 (ミステリ・フロンティア)